『 健康ブログ~ファストウオーキングは何故健康にいいのでしょう?』
三重県四日市市の足立耳鼻咽喉科がお届けする健康ブログです。当ブログでは耳鼻咽喉科領域に限らず、もう少し広い視野でより快適に生活できる情報を発信します。また流行りの健康情報ではなく、基本に忠実な情報を書きたいと思っています。末永く宜しくお願い致します。
(専門外の病気についての詳細は、各専門科でお尋ねください)
こんにちは、健康ブログ編集長です。天候のせいか、暑さが少し和らいだような気がします。そういえばお盆も過ぎて、セミの鳴き声もクマゼミからツクツクボウシに変わってきました。文明に慣れた鈍感な私たちにはわかりませんが、確実に季節は変わってきているようです。
本日のテーマは、
「 ファストウオーキングのすすめ 」
コロナ禍以降、健康に対する意識は高まる一方。周りを見ても、ウオーキングやジョギングを始めた人がかなり増えています。「私も何か始めないと・・・」と焦る方におすすめなのが「ファストウオーキング」。
「ファストウオーキングって何? 本当に効果あるの?」
今日はこんな疑問にお答えし、あなたをファストウオーキング派に変えていきましょう。
ファストウオーキングをおすすめする理由
健康面でのメリット
まず「ファストウオーキング」とは何?という疑問にお答えします。ファストウオーキングとは、想像された通り、早歩きのことです。但し単なる早歩きではなく、歩く状態から速度を高めて、もう走ってしまうよ!という状態を指します。一般のウオーキングと混同されがちですが、ランにかなり近づいた早歩きです。実は健康効果が高く、走るよりも良いという情報が発表されています。
それでは、なぜファストウオーキングをすすめるのか? 結論からお話しますと、「ランニングより体への負担が少ないにもかかわらず、ランニングに近い運動効果を得られる点が、最大のメリット!」です。
ランニングはスピードに比例してエネルギー消費が増えていくのに対し、ウオーキングはスピードに対して加速度的に増えています。その目安は時速7km。時速7kmというのは、歩くよりも“走った方がラク!”と感じ、ちょうど人が自然と走り始める速さです。
人間の脳は出来るだけエネルギーを節約したいと考えて、生命を維持していこうとします。早歩きのペースを高めて限りなく走りに近づいたなら、走った方が良いと判断します。理由は走った方がエネルギーの節約になるからです。
そこをあえて歩くのは、体にとって効率が悪い。しかし非効率だからこそ、高い運動効果が得られるというわけです
アシックスの行った実験によると、時速7.5kmのファストウオーキングのエネルギー消費量は、同一速度でランニングしたときのそれを上回り、時速9.3kmのランニングエネルギーと同程度の結果だったという。誰もがそんな速度で歩けるわけではないが、それでも時速5km程度の歩行から速度を時速1kmずつ上げていくときのエネルギー消費は、ランニングと比較しても大きいと言われています。
それに加えて、ランニングより足の裏やひざへの衝撃、関節や骨への負担が少ないのも大きなメリット。時速およそ7.7kmの実験の結果、ランニングの地面反力(体への衝撃)は体重の2.2倍ですが、ファストウオーキングは1.5倍でした(ウオーキングは1.1倍)。
そのほか、時速7.5kmでファストウオーキングをした際の大腿二頭筋(太ももの筋肉)の活動レベルはランニングと同等であったことから、太ももの引き締め効果も期待できます。
運動習慣のない方、高齢の方にもおすすめ
ファストウオーキングは歩くより運動効果が高く、走るより負荷が少ないので、今は運動していない人や年を重ねて健康に不安のある方などにおすすめなのです。
アシックススポーツ工学研究所の方はこう仰っています。
「男女とも、50才を境に急激に歩く速度が落ちる人が増えます。それに伴い、歩幅や腕の振りが小さくなり、つま先が上がらず、足を左右に開いて歩く人が増えることもわかっています。
これは、筋力やバランス能力が低下するため、よりラクに歩こうとする傾向が強くなるからです。運動習慣のない人や高齢者でも、ランニングと比べて体への負担が少なく、運動効果も高い。脚力がつけば健康になるだけでなく、若々しく見えるといううれしい効果もあるという。買い物や移動の合間にできるという手軽さもあります」
「早歩きの運動効果については、すでに60年ほど前から知られていましたが、詳細な分析は多くありませんでした。しかし、ランニングよりも体への負担が少なく、ウオーキングより運動効果が高いのであれば、両者の溝を埋める新しい運動として、幅広い年代の人が手軽にできるのではないかと思ったのです。特に、高齢のかたの日常の歩行速度と平均余命には関連性があることが報告されており、いまより少しでも速く歩くことができるようになれば、その後の健康維持にもつながります」
「時速7kmは、エネルギー消費量がランニングと逆転する目安ではありますが、前述の通り、時速5~6㎞でも運動効果は充分高いです。女性であれば、時速6㎞程度を目標にしてみてください。重要なのは、いまより少しずつ速く歩けるようになることです。
最初は速度にこだわらず、自分なりの早歩きから始めれば問題ありません。ファストウオーキングのよさは、ウエアを着て走るための時間を作らなくても、通勤時間や買い物などに取り入れられる点です。まずは、日常の歩行を早歩きに置き換え、時間ができたら、少し長めのファストウオーキングに挑戦してみてください。運動習慣のない人ほど、効果が早く表れます」
暑さや雨で屋外で運動する時間を取るのが難しい日もあるが、通勤や買い物で歩く時間を利用するなど、生活の中で速く歩く習慣を身につけよう。
ファストウオーキングの正しい始め方
さあ、それではファストウオーキングを始めたい!と思った方向けに、実際にどういう事に注意して始めればよいかを調べてみました。
ファストウオーキング理想のフォーム
- 肩の力を抜き、ひじは軽く曲げ後ろに大きく引くように振る。
- 頭の揺れを小さくし、あごを引いて少し遠くを見る。
- ひざは曲げず、足は振り出すとき、つま先を上に反らせる。
- ストライドを大きくし、着地はかかとから。歩幅は70cm前後が良いそうです。
- 肩を開いて背筋を伸ばし、骨盤を立てるイメージで立つ。鼻から吸い、口から吐く呼吸を続けながら大きく歩く。腕を振る際、脇を締め、お腹も引き締める。歩くときはひざを開かず、ひざとつま先を前に向けて歩く。
- 歩幅を大きくして、「走った方がラク」と思う速度まで、できるだけ速く歩く。けがやスポーツ貧血などのリスクを減らしながら、より高い負荷でエネルギーを消費する。姿勢も美しくなる。
ファストウオーキングのポイント
何よりも大切な事は、『颯爽(さっそう)と速く歩くこと!』です。それができれば、ある程度理想的な姿勢と歩き方になります。
その中で注意すべきは、「腕の振り方と姿勢、足の運び方」です。腕の振り方はけっこう間違いがちで、速く歩こうとして、体の前で腕を振ってしまう人が多い。それはそれで速く歩けるのですが、背中が丸まり、前傾姿勢になって胸が縮こまるため、呼吸もしにくくなります。
リラックスして肩を開き、目線を落とさず、まっすぐ前を見ます。そして、腕を後方に引きながら歩き出すと、自然と背筋が伸びてよい姿勢になります。呼吸もしやすくなることが実感でき、歩く姿も美しく見えますよ。
腕が振れるようになると、足も前に出やすくなり、無理をせずとも歩幅が大きくなります。足も、かかと側から着地して、ある程度ひざが伸びた状態で蹴り出せているはずです。『肩を開き、腕を後ろに振り、歩幅を大きく取って、かかとからつく』ことを意識すること。そして繰り返しになりますが、『いま自分は颯爽と歩いている』ことをイメージしながら気持ちよく歩いてください。推奨速度の5~7kmは気にせず、自分なりの早歩きでかまいません。
この歩き方が身についてくると、50才以降の人に増えてくる「腕の振りと歩幅が小さくなり、つま先が上がらず、足を左右に開いて歩く」という歩行傾向が、少しずつ改善されるという。
ただし、運動習慣のない人や、足腰や関節に不安を抱えている人には負担が大きいかもしれないので、通常のウオーキングから始めて、少しずつ速く歩くことをおすすめします」
さてここで出てくるのが、「もっと運動効果を上げたければ、走る時間を延ばせばよいのか?」という質問です。あまり無理はおすすめしませんが、もっと頑張りたいという気持ちも痛いほどわかります(笑)。そういう方の為に大雑把ですが、目安を申し上げておきましょう。上級レベルの目標は45分歩くことですが、かなり疲労します。それ以上歩くと故障のリスクも出てくるので、45分以上はおすすめしません。もっと運動効果を狙うなら、3 分のファストウオークと2分のゆっくり歩きを繰り返す『インターバルウオーキング』を30~45分行うと、体への負担を抑えながら、筋力や心肺機能を無理なく向上することが見込めます。
但しあくまでも一般的な話ですので、個人に適した運動量と質などをよく考えて無理をしないようにお願いします。
まとめ
本日の記事はいかがだったでしょうか?
あまり運動らしい運動をしていないのでやってみたい!と思って頂けたら、嬉しいです。
私は普段から車をあまり使わずに、極力長い距離を歩き、週に1回は8kmほど走っています。しかしやはりランは負荷が強いので、ファストウオーキングの方が良いかなと感じています。私の判断気基準は楽しいか楽しくないかですので、ランニングなんてもうイヤ!と思ったら切替えたり、普段のウオーキングを時々ファストにするのも手ですね。
お気に入りのウオーキングシューズでも買って、颯爽と歩きましょう!
それでは、また来週!
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◇ 編集後記
私は生活の仕方(睡眠、食事、運動など)に迷ったら、動物がどうしているのかをよく考えます。人間はどうしても様々な情報が邪魔をしますが、動物はシンプルに本能に従って行動します。
暴飲暴食したり、夜更かししたり、必死で筋トレや無理な運動をしません。ある意味人間より理に叶っている。
近所に野良猫がたくさんいますが、昼寝したり仲間とじゃれ合って遊んでいますね。これが真の生きるというものかも知れません。
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<当ブログ記事に関しての注意>
・当ブログ記事は健康全般についての情報発信を行っております。専門外に関する記事もございますので、当院に連絡を頂いてもお答え出来ない場合がございます。詳細は専門の医療機関にてお尋ね下さい。
・また当サイトの記事は、健康を保証するものではございません。ご理解・ご了承下さいます様お願い申し上げます。
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