『 健康ブログ~健康観を変える社会の到来!』
三重県四日市市の足立耳鼻咽喉科がお届けする健康ブログです。本職は耳鼻咽喉科領域の治療を専門としていますが、当ブログではもう少し広い視野で、より快適に生活できる情報を発信します。流行りの健康情報ではなく、基本に忠実な情報を書きたいと思っています。宜しくお願い致します。
こんにちは、健康ブログ編集長です。春本番、日本の四季の中で春が一番好き!という方が多いのではないでしょうか? 地球温暖化の影響か、年々春と秋が短くなっている気がしますが、大変良い季節ですので満喫して欲しいなと思います。
本日のテーマは、
「社会が変われば、健康意識も変わる!?」
最近のニュース
私は元医薬品卸でしたので、今でも卸の担当の方と様々な情報交換をさせてもらっています。最近の旬?は「ジェネリック医薬品の不適切な製造」「その影響で出荷調整品の増大」と言うニュースではないでしょうか?
医薬品は製造時に厳格なルールで届けを出していますが、それに反して工程をズルしたことが何社もバレています。残念ながらどの業界でもありますが、健康に直結する医薬品においても発生しています。私たちがよく知っているメーカーですので、まさか・・・・と信じられない気持ちですね。工程の中の少しが違っていたとか、原料がどうのと言われて問題はないと抗弁していますが・・・。
こういう時、メーカーや国は直ちに健康被害はないと言いますが、そんな事は説明できませんよね? 服用してすぐにどうにかなったら大問題、そうではくて長期的に不都合な頃が起こらないとも言えないからです。長期の健康被害は因果関係が立証できないので、結局はっきりしないまま終わることになります。
新たな試み
悲観的な話は健康にも悪いので、他の話題にしましょう。
3月末頃のニュースですが、「大正製薬、OTC自販機をスタート!」という記事を見つけました。自販機先進国の日本ですが、遂にクスリまで自販機かと驚きました。ご存知ない方も見えるかとおもいますので、内容をかいつまんでお話します。
大正製薬は昨年4月に政府に認定取得していた「駅改札内におけるOTC販売機を用いた一般用医薬品販売の実証」を5月下旬からスタートします。場所はJR新宿駅構内のドラッグストア付近で、第2類と第3類を販売するようです。気になる実際の販売方法ですが、
(1)タッチパネルで「商品」か「症状」からOTC薬を購入する。
(2)そのうえで効能、用法・用量、注意事項を確認する。
(3)この情報を付近のドラッグストアの薬剤師か登録販売者が端末で内容確認し販売していいかを判断するという流れ。
実際に販売するラインナップは大正製薬の製品群、風邪薬「パブロン」シリーズや解熱鎮痛剤「ナロン」シリーズ、鼻炎治療薬「クラリチン」など。要指導薬や第一類OTC薬を除いた薬になる。但し、販売はドラッグストアの営業時間内に限るとの事。
というものです。対面販売だった薬が制約はあるにせよ、自販機で購入出来るようになることはメリットがあるかも知れません。
反面デメリットも考えられます。今まで対面で確認出来たこと(薬の販売が適切かどうか)が出来なくなる。最近増加傾向のようですが、ドラッグストアなどでOTC医薬品を大量に購入し用法用量を無視した”オーバードーズ状態”で服薬する事件です。
オーバードーズで服薬すると、ハイな状態で気分が高揚したり。意識がボ~として現実を忘れる効果?があるそうです。特に若い世代で増加しているそうですので、注意すべき社会問題です。自販機で販売されることになれば、このようなケ-スが増加する危険性がありますね。
健康に関する社会環境の変化
ビジネス的に申しますと、医療業界は成長産業です。途上国ではまだまだですが、先進国では衣食住が満ち足りており、今後人間の欲望は健康、美容にいくのは間違いないでしょうね。
もっと若く、もっと美しく、もっと健康で、もっと長生きしたいという欲求ですね。
そのけん引役となるのが「デジタルの成長」です。今はアメリカではアプリを使った健康管理はかなり普及し、さらに進化するウェアラブル端末により人間のあらゆる健康データが管理出来る社会が到来すると言われています。
近未来的な私の予想ですが、
- 患者さんがウェアラブル端末を身に着ける。
- 主治医はその端末から24時間送られてくる身体データを利用し、患者さんの疾患や健康状態をチェック
- 場合によっては総合病院を紹介される。データは全て送付されている
あまりイマジネーション力がないせいか、こんな未来予想図しか思い描けませんでした。個人情報等様々な制約はありますが、超便利になることは間違いないようです。その頃はもはや自販機どころではなく、もっと進んだ社会的な仕組が出来ているでしょうね
それでは、また来週!
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◇ 編集後記
一般の方は気づいていないかも知れませんが、全国の医療機関や薬局さんはお薬の出荷調整の件でずっと悩まされています。もちろん患者さんもいつもの薬が入荷せず、メーカーを変更したり、最悪薬自体を変更するという迷惑をこうむっているのが現状です。
理由はいろいろありますが、様々な事件同様に人災的な部分も大きいと思います。工程の中でズルをしたり、手間を省いたりする理由は利益を得たいから。
いつも思いますが、間違った方法で得た利益は結局何倍にもなって取り戻されるような気がします。なるべく(弱気ですが)、真っ当に生きていきたいなと感じました。
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