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副鼻腔炎治療にCTを使用

副鼻腔炎の治療にCTを使用しております

全体イメージ

*あくまで診療で必要であると判断した場合のみ、撮影致します。ご了承下さい。

そもそもCTって何?

CTの原理~そもそもCTって何?

CTとは「コンピューター断層撮影法」と呼ばれ、”Computed Tomography”の略で、装置が回転しながら人体にX線を照射します。その情報をコンピューター処理をして鮮明な輪切り画像を得る検査です。通常のレントゲンに比べて、低被爆でより詳しい体の情報を得ることが出来ますので、医師としては諸事情が許せば使いたい医療機器です。一般的な内科で用いるCTは、ドーナツ状の機械が動いている大きな機械を想像しますが、耳鼻科用は撮影する箇所も狭いのでもっとコンパクトです(上の画像が実物です)。普通のレントゲン撮影機器にアームがついたような感じをご想像下さい。

MRIとの違いは?

MRIとの違いもわかりにくい部分ですね。MRIは”Magnetic Resonance Imaging”の略で、CTはX線に力を使いますが、MRIは磁石の力を使います。もう少し詳しくお話しますと、MRIは大きな磁石による“ 強い磁場”とFMラジオに使われているような“電波”を使って画像を得ます。そのため、MRIは放射線による被ばくがなく、小児や健常な方も安心して検査を受けることができます。 確かに低濃度と言えどもX線被爆は被爆はゼロではないで、出来ればない方が安心。じゃMRIにすれば良いという事になりますが、そうはいかない理由がございます。

CTとMRIは得意とする場面が違う

どちらも目的は「詳細な画像情報を使うことで、より的確な診断が出来る」という事ですが、何事も万能選手はおらず得手不得手があります。

CTとMRIのメリット・デメリット

  メリット デメリット
CT
  • 検査時間が短い
  • 音が静か
  • 被爆する
  • 骨による影響をうける
MRI
  • 被爆しない
  • 組織がより鮮明に撮影出来る
  • 骨の影響を受けにくく、水分を含んでいる所も撮影できる
  • 音がうるさい
  • 心臓ペースメーカーを使っている方は不可
  • 検査時間が長い(20分~30分くらい)
  • 磁気シールドなど設備基準が厳しい

このように両者には長所短所がありますので、診療科目や撮影したい箇所、医療機関の設備状況に合わせて導入を決定するのです。

被爆量(ひばくりょう)について

当院のCTは「コーンビーム方式」のエックス線を用いています。一般的な医科用CT(MDCT)は、多方面からのエックス線を扇状(ファンビーム)に照射しますが、コーンビームCTでは円錐状(コーンビーム)のエックス線を照射して撮影します。医科用CTに比べて、この耳鼻科用CTは、高解像度・被曝線量が少ない・金属アーチファクトが少ないなどの利点があります。ファンビームCTやヘリカルCT等の通常のCTに比べて1/5~1/20程度と、非常に低被爆のCTです。被爆量の目安として、世界の年間平均は2.4ミリシーベルト、日本人では1.5ミリシーベルトで、当院のCTで副鼻腔を撮影すると、0.04ミリシーベルトという値ですので安心して頂けると思います。

当院導入の耳鼻科用CTと、今後のCT検査について

CBCT(コーンビームCT)

当院の導入したCTは「コーンビームCT」という分類になります。メリットは、

  • 一般的なCT(MDCT)は多方面からのX線を扇状(ファンビームといいます)に照射しますが、CBCTは円錐状(コーンビーム)のX線を照射して撮影します。医科用CTに比べて高解像度・低被ばくが大きなメリットです。
  • CT画像と通常のレントゲン写真を、1台で撮影することが可能な機種です。
  • 撮影した画像も、非常に高精度を誇ります。
  • 撮影時間もわずか17秒、検査全体でも大体2分程度と非常に短時間で完了します。

一般のレントゲンと、CTで撮影した画像をご覧下さい。左右の画像の違いは明らかで、診療において大きなアドバンテージとなります。

CT検査は、こういう場合に行います

鼻や耳の診断にCTを使うのですが、主になかなか治らない副鼻腔炎「慢性副鼻腔炎」の状態を診たい場合に用います。なかなか治らない副鼻腔炎は手術も視野に入れながら、なるべく負担の少ない外来で治療出来る道を検討します。診療上必要な方、撮影をご希望される方などを中心に運用をしていきますので、不必要と判断した場合は当然行いません。
ご希望にそぐわない場合もあるかも知れませんが、患者さんの状態を診ながら適切に運用して参りますのでご安心下さい。

今後も当院では的確な医療を目指して、最新機器の導入を検討して参ります。

 

そもそも副鼻腔炎とは?

 

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