『 健康ブログ~身体操作を身につけて、本来の力を発揮しましょう!』
三重県四日市市にある足立耳鼻咽喉科がお届けする健康ブログです。当ブログでは耳鼻咽喉科領域に限らず、もう少し広い視野でより快適に生活できる情報を発信します。また流行りの健康情報ではなく、基本に忠実な情報を書きたいと思っています。末永く宜しくお願い致します。
(専門外の病気についての詳細は、各専門科でお尋ねください)
こんにちは、健康ブログ編集長です。健康には適度な運動は不可欠で、今は体を動かすには良い季節ですね。本日は体についての面白い話をしたいと思いますので、是非最後までお付き合い下さい。
本日のテーマは、
「身体操作を自在に操り、健康になりましょう!」
身体操作。一般の方には耳慣れない言葉だと思いますが、主にスポーツや武道の世界でよく使われる言葉です。文字通り体の使い方を指しますが、本当に人間の体ってスゴいポテンシャルを秘めていることがわかります。今日は全てはお話できませんが、日常生活に取り入れられる身体操作をお話します。
身体操作の基本
身体操作とは自分の体を効率的につかいこなす技術です。ネットでもたくさんの身体操作を説明するサイト、動画などがありますので、是非ご覧頂きたいと思います。身体操作はイメージしにくいので、例として、ある空手教室の一場面を想像してみて下さい。
空手の基本である正拳突きの練習。マッチョ体型で腕力に自信のあるA君、渾身の力を込めて突きの鍛錬をしています。見た目には力感溢れ迫力充分ですが、あまり多くの回数は疲れてしまい続けられません。すぐに汗だくで、ハアハアと荒い呼吸をしています。
一方華奢な体型のB君は力感はないですが、体に無理な力を入れている様子もなく、スムーズに長時間突くことが出来ます。突きの速度も心なしか、A君よりも早そう。稽古後もそれほど疲れた様子も見せず、帰宅していきました。
2人のミット受けをしたトレーナーは「見た目はA君の方が強そうに見えるが、実はB君の方が突きの速度も速く、重いんだよ」と証言しています。正反対の結果が出るはずなのに、何が違うのでしょう?
この答えが2人の身体操作の違いになります。同じ行為をしても身体操作次第で、結果は大きく変わってきます。
身体操作のポイント
ある格闘家の方がこう言っていました。
本来、人間の体に備わっている潜在能力はスゴい。しかし見た目に良い筋肉をつけたり、力むことでその力を失っている。言い換えれば、力を入れれば入れるほど伝わらない。速く動こうと思えば思うほど、遅くなる。
余分な力みや気持ちを捨てて、自然体になることで本来の能力に近づける
こういう内容でした。私も武道を20年以上やってきましたので、よくわかるつもりです。余分な力みや上手くやってやろうという欲が消えた時に、最高のパフォーマンスが発揮できる。この境地になることが大切という意味だと思います。
ポイントは”脱力出来るかがどうか”です。
脱力=力を抜く事ですが「力を抜いたら強い打撃は打てずに弱くなる」と思う方が多いでしょう。力を入れないと弱いという既成概念が出来上がっているのです。だからこそA君のように、全力で突く訳ねです。
人生は逆説的なことが多いというのが私の信条ですが、スポーツや武道の世界でもそれは当てはまります。脱力して的確に体を使えば使うほど、速度が増して強い結果を生み出します。試しに力を入れてバットやラケットを思い切り振って見て下さい。力を入れた割には、バットやラケットは速度が出ないはずです。
バットはヘッドスピードが出てなんぼですが、力を入れると遅くなります。反対に脱力=力を抜いてインパクトの瞬間だけ力を入れるようにふると・・・・あ~ら不思議、コチラの方が圧倒的に速度が出ます。つまり体は力を入れてしまうと、動きが遅くなるということです。
また脱力して放り投げるようにした方が、パンチや蹴りも重くなります。これはプロでさえもなかなか納得できないのですが、本当のことなんです。面白いですよね。他にも体の芯がぶれなくなったり、咄嗟の反応が速くなります。これが身体操作の奥深いところです。
スポーツや格闘技など世界のトップクラスの人の話には、必ずこの脱力という言葉が出てきます。トップアスリートは経験的に知っているのですね。
脱力を健康に活用する方法
身体操作、その中でも脱力のメリットは何となくわかったけど、日常の生活にどう取り入れていけばいいのでしょう?
- 普段私たちは無意識に体に力を入れています。駅までの徒歩通勤、自転車通勤の時もそう、会社でのデスクワークもそう、キャベツを斬る時も大事な商談時もそうなんです。もちろん力を100%ぬいては姿勢すら保てないかも知れませんが、余計な力は邪魔にしかなりません。必要最小限の力を残して、後は脱力。そして肝心の時にだけ入れる。これが大切です。
- 脱力する事で体の緊張が解けてリラックスできて、肩こりや腰痛、胃腸の不調なども軽減出来ます。
- また突然の変化にもリラックスしていると、対応が速く楽になります。また怪我もしにくくなります。
- 心にも余裕が出来て、物事の見方も変わってきます。脱力して悪いことはあまりないように思います。
- 運動するのも楽になりますので、更に健康増進には役立つでしょう。
このように身体操作の脱力は、日常生活にも充分活用出来ます。
まとめ
いかがだったでしょうか? 最後に脱力のコツをお教えしておきます。
- 肩に思い切り力を入れて持ちあげます。
- その後、ストンと肩を落として同時に脱力状態にします。
- その状態を保ったまま、力は丹田(おへその下あたり)に少し入れておくと抜きやすいと思います。
- 力んできたと思ったら、1~3を繰り返しましょう。
脱力は体の本来のポテンシャルを発揮するのに、非常に重要な方法です。しかし今までの習慣をいきなり変えるのは難しいもの。日常に少しずつ取り入れていくと良いと思います。
それでは、また来週!
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◇ 編集後記
私が武道や格闘技系が好きなので、ついつい力が入りました。ご覧になった方の中には、全く意味がわからないと思う方もいるかも知れませんが本当なのです。真実なんですが、実践するのは難しい。
でも健康に活かす事は可能で、身近な肩こりなどには効果があると思います。是非お試し下さい。
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