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扁桃炎

扁桃炎(へんとうえん)について

 

扁桃炎の病状

のどには「扁桃(へんとう)」という組織があり、呼吸により体内に侵入しようとする細菌やウィルスから身体を守っています。扁桃はのどの奥に左右にあるふくらみで、一般的には扁桃腺とも呼ばれています。この部位に細菌やウィルスが感染して炎症を起こす病気を扁桃炎と言います。扁桃炎には「急性扁桃炎(きゅうせいへんとうえん)」「慢性扁桃炎(まんせいへんとうえん)」があります。

急性扁桃炎は風邪などをきっかけに、40℃近い高熱が出たり、食事などが飲み込みにくい、飲み込むと痛いなどという症状が出ます。

慢性扁桃炎は、急性扁桃炎を繰り返して慢性に移行します。放置しておくと全身に炎症が広がって、慢性関節リュウマチで骨に痛みが出たり、手足に炎症が起きたり、IgA腎症など腎臓病になることがあります。扁桃の原因となる菌が離れた場所で悪さをし、病気を引き起こすことを扁桃病巣感染症(へんとうびょうそうかんせんしょう)と言います。

また炎症が扁桃周囲にまで広がった状態を「扁桃周囲炎(へんとうしゅういえん)」、膿が扁桃周囲にたまった状態を「扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)」と呼びます。膿が首などに流れ込むと命に係わる危険な状態になります。

扁桃炎の治療

炎症の元となる扁桃を取る手術で、数日~10日ほどの入院が必要です。最近は扁桃の役割の考えも変わってきていますので、手術件数自体は減少傾向ですが、前述した「扁桃周囲膿瘍」の場合は手術が必要になります。他にも手術が必要なケースは、

  • 年に3~4回以上扁桃炎になる
  • 扁桃病巣感染症の場合
  • 扁桃が肥大し、呼吸や食事が困難な場合

このような場合なども含めて、主治医とよく相談して下さい。

手術について

手術は「口蓋扁桃摘出術(こうがいへんとうてきしゅつじゅつ)」と呼ばれ、扁桃を摘出します。この手術をした後しばらくは、口からの食事はとれません。

多くの場合は退院までに痛みがとれ、食事も問題なくできるようになりますが、出血やのどの違和感、味覚障害、声の変化などが生じる場合があります。手術をする前に担当医とよく話し合って、納得してから手術を受けるようにするといいでしょう。

扁桃は免疫を司る器官ですので、出来れば摘出しない方は好ましいと思います。しかし最近の研究ではある程度の年齢(4~5歳)以上であれば、免疫には影響しないという見解です。
このあたりも含めて、しっかり理解・納得のうえで手術に臨むべきだと考えます。

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