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『 健康ブログ~子どもさんのお口ポカン、実は病気かも知れません・・・』

[2021.12.06]

足立耳鼻咽喉科がお届けする健康ブログです。本職は耳鼻咽喉科領域の治療を専門としていますが、当ブログではもう少し広い視野で、より快適に生活できる情報を発信します。流行りの健康情報ではなく、基本に忠実な情報を書きたいと思っています。宜しくお願い致します。


こんにちは、健康ブログ編集長です。ようやく例年の寒さになってきましたね。とは言え昼間との温度差は結構ありますし、オミクロン株も心配です。体調管理にはくれぐれもご留意くださいね。

本日のテーマは、

「お子さんのお口ポカンの原因と、その改善策をご説明致します!」

子どもの口がいつも”ぽかん”と開いていることが気になっている親御さんはいらっしやいませんか?
案外多そうな気がしますが、まだ子どもだからと考えても不思議ではありません。しかし実は病気の可能性があるという記事を読みました。読売新聞の11月25日の記事を抜粋させてもらいながら、紐解いていきましょう。

現代の子どもたちのお口模様

テレビやYoutubeを見ている時、絵本を読んでいる時など集中していると、お口がポカンと空いている。私の子どももそういう時もありましたし、クリニックに来ているお子さんもアニメビデオを見ている時は結構空いています(笑)。

「ま、子どもだから普通でしょう。心配ないよ」

私もそう思ってきましたが、病気であったり悪い生活習慣の影響であったり、歯の異常であったりで、原因をよく見極めて治しておいた方が良い場合もありますので要注意。

朝日大学小児歯科学の研究グループが実施した全国調査(2021年2月 3~12歳の3399人対象)で、子どものお口ポカンが約3割にも上がったと発表。原因は様々だと思いますが、2月ですのでアレルギー性鼻炎で鼻が詰まっって口呼吸をした子どもも多いと推測されています。また口が開きやすい猫背の姿勢で、さらに姿勢を悪くするゲームに熱中する子どもの増加も一因ではないかと言われています。これは昔にはなかった要因ですね。

本来、呼吸は鼻呼吸が自然で、口呼吸になると口内が乾燥し衛生状態や健康状態が悪くなってしまいます。通常は唾液でお口の衛生状態を上手く保ってくれているのですが、乾燥によって虫歯や歯周病などを引きおこすことがあります。また他にも食べ物をかみにくい、話しにくいといった症状がでる可能性もあります。

このように、食べる・話すなどお口の本来の機能が充分に発達しない、歯が生えるのが遅い、強く噛めないなどの問題を抱える15歳未満には「口腔機能発達不全症」として2018年から医療保険の対象となりました。今回お話している口がポカンと開いた口唇閉鎖不全(こうしんへいさふぜん)もそのひとつで、昨年春から検査が保険で診断・治療などが認められるようになりました。専用器具で口の周りの筋肉を鍛えて改善を図るなどの指導も受けられるそうです。

全部に当てはまる訳ではないかも知れませんが、保険適応は有難いですね。そうなると、どういう症状が現れたら注意した方が良いかという見極めポイントを知りたいところ。
お口ポカンの状態がどういう時に起きるかがポイントのようで、子どもが集中している時や睡眠中に口が開いていないか、くちゃくちゃと音を出して食べていないかなどで確認できます。是非注意して見てあげて下さいね。

また口を開いている状態喉が続くと、口腔内や喉が乾燥してしまいます。喉は侵入したウィルスが最初に到達、繁殖する場所で、通常ですと適度な湿度を保っていますので体に備わった機能で繁殖させないように機能しますが、乾燥時はその機能は充分に発揮されす、ウィルス感染症にもかかりやすくなります。特に乾燥しがちな冬場は要注意で、インフルエンザにもかかりやすくなりますし、コロナも心配です。適度な湿度を保つよう注意して下さい。

お口ポカンを防ぐにはどうしたら良いか?

全国小児歯科開業医会長で小児歯科専門医の土岐先生のご説明を紹介します。
「お口ポカンをしがちな子どもさんは、口を閉じる力が弱い。日頃から口や舌、全身を使った運動をすると良い」と仰ってみえます。この記事では「はっけよいアニマル体操」というユニークな治療法が紹介されており、お子さんも楽しみながらお口ポカンを改善することが出来るようです。

アニマル体操はゴリラやラクダの真似をする体操なんですが、同時にお口の運動も出来ます。例えば、舌を歯に当たらないように前に出しながらゴリラのポーズをする運動で、全身運動にもなりますし、舌を鍛えてお口ポカンを改善することが出来ます。確かに昔に比べて固い食物を食べなくなり、お口の筋肉も退化してきているように思えます。時々は噛み応えのある食品を出して見たり、アニマル体操などで鍛えていくと良いでしょう。

お口ポカンはあまりに身近過ぎて病気とは考えていないので、ついつい見過ごしがちです。大切なお子さんですし、将来にわたって何か弊害が出ると困りますので、小さいうちに改善できるなら改善してあげて欲しいですね。お母さん、お父さん、いろいろ大変ですが、宜しくお願い致します。

それでは、また来週!


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◇ 編集後記

お口ポカンも困りますが、反対に強く噛みしめてしまう弊害も危惧されていますので(大人に方も多いようです)、注意しましょうね。子育ては本当に大変ですが、後から振り返るとあっという間です。愛情たっぷり降り注いてあげて欲しいと思います。

話変わりますが、歯の定期健診にいっていますか? 歯科医に行くことは結構ハードル高いので、ついつい痛くなってからという方が多いと思います。私もそうでしたが、そのせいで大切な歯を失うことにもつながりました。その反省を活かして、今は3ヶ月に一度健診に行っています。おかげで歯や歯茎の状態が良くなりました。習慣になれば億劫でなくなりますし、早期発見も出来るので是非お勧め致します。

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・また当サイトの記事は、健康を保証するものではございません。ご理解・ご了承下さいます様お願い申し上げます。

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